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サブゼロ処理

サブゼロ処理

全自動仕組装置
真空焼入れを行った後、焼き戻しを行う前に0℃以下に冷やす処理のことです。
サブゼロの目的は複数ございますが、硬度上昇(SKD11の場合、低温戻しでHRC60程度が基本硬度になりますが、サブゼロを行うことでHRC62程度まで上昇します)、耐摩耗性の向上、寸法変化の安定性の向上、経年変化の抑止などの目的が主になります。

サブゼロ処理の原理を簡単に紹介致します。
焼入れの説明文の中で、鋼の金属組織をオーステナイト組織になるまで加熱した後に急冷してマルテンサイト組織を得る熱処理が焼入れであると記載を致しました。
マルテンサイト組織は非常に硬い組織であるため、焼入れを行うと鋼が硬くなるという仕組みです。この時にマルテンサイト組織に変態できずに残ってしまった組織を残留オーステナイトと言いますが、鋼を0℃以下に冷やすことにより、この残留オーステナイトをマルテンサイト組織へと変態させることができるため、サブゼロ処理により更なる硬度向上に繋がります。また、鋼に経年変化が生じる理由に残留オーステナイトの量が大きく影響しております。したがって、残留オーステナイトを減らし、マルテンサイト組織へ変態させることは経年変化の抑制にも繋がります。

Ni718(ニッケル超合金)の熱処理については多くの引き合いを頂いております。
当社はインコネル処理に適した連続真空炉を保有しておりますのでロット品にも対応致しております。
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