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焼鈍し(焼きなまし)

焼鈍し(焼きなまし)

全自動仕組装置
焼入れを施し硬度が入った状態の鋼材を、焼入れ前の元の硬さ近くまで軟化させることがおもな目的の1つです。軟化させることにより、切削や加工が容易になるため、鋼材を硬くする焼入れと共に、鋼材を柔らかくする当処理は、金型加工においてなくてはならない処理であります。

焼きなましに類似した処理がいくつかございますので、合わせて紹介させて頂きます。

焼鈍(しょうどん)

鋼材の加工応力を除去することが目的です。

低温焼鈍

低温(おおよそ200℃~450℃ ※鋼種・熱処理目的による)で行う焼鈍のことです。

例えば、ばね用ステンレス鋼(SUS301 / SUS304 / SUS631 / SUS632J1 / SUS420J2 など)は圧延のままでも使用はできますが、強いバネ性が必要な場合には加工後に400℃近辺で低温焼鈍を行うことがあります。

低温焼鈍という熱処理は、必ず加工後に行うことが必要であり、仮に低温焼鈍後に加工を行ってしまった場合は低温焼鈍の効果が消えてしまいます。
熱処理温度としては400℃近辺で行うことが多いですが、鋼種によって200℃~450℃で熱処理を行うこともあります。
400℃~の低温焼鈍の場合、機械的性質は向上しますが、耐食性がやや悪くなります。
耐食性重視の場合は350℃以下での低温焼鈍を推奨いたします。

このように、低温焼鈍をご希望される場合は鋼種と目的をお伝え頂ければ、お客様のご要望に合わせた最適の処理をご提案させていただきます。


低温焼鈍は真空焼鈍とは違い、大気炉で熱処理を行うためワーク表面に酸化被膜が発生します。
そのため、熱処理後の美観を求められる場合は当社のショットブラスト(エアロラップやガラスビーズなど)にて酸化被膜を除去し表面をキレイな状態でお納めすることも可能です。別途費用は発生しますが、ご希望の場合はお気軽にご相談ください。
※多くのお客様からご依頼いただき、ご好評いただいております。
 
また、ワーク表面が汚れた状態(油や異物など)で低温焼鈍を行うと汚れがワークに焼付くことがございます。
ワークはできる限りキレイな状態でご依頼頂くようお願いいたします。
当社にある真空洗浄機での洗浄をご希望される場合は事前にご相談ください。
※場合によっては別途費用が発生することもございます。

磁気焼鈍

鋼材が帯びている磁気を飛ばすことが目的です。

焼きなましには他にもいくつかの処理がございます。
「熱処理を行う目的は何か」
「処理後に鋼材がどのような状態であることを望まれているのか」
このあたりをお伝え頂くことが1番大切なことだと考えております。
まずはお気軽にご相談下さい。お客様のご要望に合わせた最適な処理をご提案させて頂きます。
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